東京に来て1か月が経ちました

はじめに

私は2月末に金沢から上京してきました。生まれてから25年間、一度も東京へ行ったことがなかったため、初めて東京駅に着いた時の衝撃は大きかったです。上京した初めのうちは、引っ越しや慣れない職場環境に適応する準備に追われ、毎日があっという間に過ぎていきました。しばらくは心身ともに忙しい日々を送っていましたが、最近になってようやく余裕が生まれてきました。

地方都市である金沢から、日本の首都である東京への移住は私が思っていたよりも、多くのギャップを感じる体験であり、後に振り返った時に忘れないよう、この経験を記録しておこうと思います。今回の記事を通して、同じような変化を経験するかもしれない他の人々への参考になれば幸いです。

1. 東京の人、そんなに冷たくない

上京するまで、「東京の人は冷たい」という偏見を持っていました。これは、東京を訪れたこともないにも関わらず、私が信じ込んでいた考えです。この考えがどこから来たのかは、正直はっきりしません。おそらく、知人や同僚の言葉を何となく聞いて鵜呑みにしていたと思います。ただ実際、彼らもまた具体的な経験に基づくわけではなく、単なるイメージで話していたのかと今では思っています。

東京での新生活をスタートさせてみると、この偏見はすぐに崩れました。職場の人々は、上司を含めて親しみやすく、何かわからないことがあれば気軽に尋ねることができ、丁寧に教えてもらえます。近所の焼肉店では、食事を終えると、店主がリセッシュを持って外で待っていてくれました。物件探しをしていた際には、不動産屋の方が私が髪色を変えたことに気づいて、声をかけてくれました。

これらは些細な出来事ですし、「いやお前がたまたま運がよかっただけだろう」という意見もあると思いますが、「東京の人は冷たい」と偏見を持っていた私にとっては、これらの小さなコミュニケーションが大きなギャップとして感じられました。おかげで東京の人に対するイメージが一新されました。もう少し時間がたてば、またこのイメージも変わってくるかもしれませんが、現段階において、私のイメージは真逆のものになっています。

2. 物価、土地以外そんな変わらない

新卒で金沢の企業に就職した際、卵の価格は1パック150円以下でした。しかし、ここ1年間は卵の価格が200円台に上昇しています。そのため、「金沢でさえ卵の価格が上がっているのだから、東京ではさらに高い価格になっているのではないか」と思っていました。しかし、実際に上京してみると、東京の卵の価格も金沢と大差ありませんでした。色んなスーパーを巡っても、価格はほぼ一緒で、卵を含む日常品の価格が日本中で上昇していると感じました。

一方で、家賃に関しては大きな違いがあります。金沢では月額5.5万円で1LDKに住んでいましたが、東京で同じタイプの物件を探すと、家賃は約3倍になります。さらに、そのような物件でも競争が激しく、東京がどれだけ人口過密な都市かを実感する瞬間です。

社会人の方でこれから上京しようと考えている場合は、1~3月の繫忙期に物件を探すのは避けましょう。痛い目を見ます(経験談

3. 建物、でかすぎ

「地方出身者はビルを見上げる」というステレオタイプが、よくメディアで取り上げられますが、実際に東京に来てみると、つい見上げてしまうのは確かです。金沢にいた時、私にとって最も馴染み深い大きな建物は、石川県庁(高さ約99m)でした。それはそれでかなり大きいし、周囲に高い建物が少ないこともあって、一際目立ちます。しかし、東京には石川県庁ほどのビルがあちこちに建っています。おそらく、「横に広げられないから縦に伸ばせ」という考え方から、東京では高い建物が多くなっているんじゃないかと思ってます。この巨大な建物たちに囲まれる生活にはしばらく慣れそうなく、時々ビルを見上げる自分がいると思います。

まだ、「ラスボス」である東京スカイツリーを実際には見ていませんので、これからその壮大さを目の当たりにするのが楽しみです。

4. 風、強すぎ

以前、私は金沢の鞍月という土地に住んでいました。鞍月は海が非常に近く、強い風が定期的に吹きます。その風の強さは、「今日は台風が来ているのでは?」と錯覚するほどで、私はそれがとても嫌いでした。ヘアスタイルを朝早く起きて頑張って整えても、家から出た瞬間におしゃかになります。上京する際、鞍月の強風から解放されることを心から喜んだのですが、東京も風が強いことは予想外でした。不動産屋からは、ビル風についてある程度聞いていましたが、実際に体験するとその強さに驚かされます。金沢ではよく降っていた霰(これもマジで嫌い)がない分、まだマシかもしれませんが、風による悩みはこれからも続きそうです。ただ、金沢と比べて晴れの日は多いです。

5. 色々面白そうな場所、ありすぎ

初めて秋葉原の電気街、歌舞伎町、渋谷駅に行った時、人の多さ、大きなビル、たくさんの店に驚きました。京都の四条や金沢の片町のような活気ある場所が東京にはいたるところにあります。各地にはそれぞれの魅力があり、ただ歩くだけで楽しいです。電車での移動が便利なため、テレビやネットで話題の場所にもすぐに行けます。東京は常に流行の先端を行くので、新しい刺激に溢れ、決して退屈することはありません。

個人的にうれしかったのは、どこを見ても飲食店が豊富で、食事には事欠かないです。国際色が豊かなので、どんな国の料理でも探せば食べれるんじゃないかと思ってます。

(余談ですが、北陸ではバーガーキング福井駅にしかないのに対し、東京には62店舗もあります)

6. 外国人の店員、多すぎ

コンビニに行くたびに感じますが、店員さんに非常に多くの外国人がいるということです。時には、スタッフ全員が外国人という店舗も珍しくありません。大体アジア系のイメージです。このことについて少し調べてみたところ、面白い記事を見つけました。waque.jp

実はコンビニでのアルバイトは、外国人留学生の間ではエリートがするといったイメージがあります。来日してすぐの留学生には決してできない難易度なのです。日本語能力試験でいえばN3程度の力は最低必要とされます。

学生の頃にコンビニで働いたことがありますが、覚えることが多すぎて2週間でやめました。日本語+コンビニの業務を覚えるのはとてもハードに思えるので、これをこなせる彼らはすごいなと感じます。

終わりに

金沢に住んでいた時は、1ヶ月もあれば行きたいところはほぼ制覇できました。しかし、東京はそうはいきません。1ヶ月あっても訪れることのできない場所がたくさんありますし、何年住んでも訪れない場所が出てくるだろうと思います。私は引きこもりがちですが、せっかく東京に来たのだから、もっと外に出て行動する必要があると感じています。予算や時間がないと言い訳する前に、何かしらの理由を見つけて外出するつもりです。今後、半年や1年後に、東京へ来たことについてどんな感想を持っているのか、またその時に振り返ってみたいと思います。